飯阪雅則の本からの知恵 No.4
2020/05/22
「飯阪雅則の本からの知恵」
ガーデンルームのあるお庭づくりを通じて10歳迄の男の子が自律成長
できる脳科学を活かした人間力教育ガーデンジャーの飯阪雅則です。
記憶の種類に経験記憶と知識記憶があるのをご存じですか?
私はいいさか通信を書くときに過去にどんなおもしろいエピソードが
あったかということを思い出しています。
思い出されるのは読んでいただいてわかることですが過去に経験したことばかりです。
東を向いて顔を洗ったら蓄膿症が治ったことや銀行の駐車場で出口から
入ってくる車に困惑したことなどですが、すべて自分が経験したことです。
書物を読んで得た知識からではありません。
耳鼻咽喉科の名前や看板、その時に鼻を洗った時の機械やコーヒー牛乳を
買ったバスターミナルでの売店、その時のことが映像として浮かんできます。
頭の悪い僕としては半世紀以上の前のことを鮮明に覚えているのはす
ごいことだとは思いませんか?
知識には自由に思い出せる記憶と自由に思い出せない記憶があります。
自由に思い出せる記憶、つまり自分の過去の経験が絡んだ記憶のことを
「経験記憶」とよび、一方何らかのきっかけがないとうまく思い出せない
記憶や情報のような記憶のことを「知識記憶」と呼びます。
学校のテストでは覚えなければならないのは漢字や歴史のことなどの「知識記憶」です。
これはきっかけがないと思い出せないので、これを「経験知識」として覚えれば、
自在に思い出すことができ、覚えこむこと自体が楽なのです。 出典:池谷裕二著 「高校生の勉強法」
『百人一首』 を日本人の常識として知っておきたいと思いますので
お子さんと一緒に覚えておきたいものです。
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む(柿本人麻呂)
あしびきの は 「山」 にかかる枕詞 しだり尾の は 長く垂れ下がった
尾っぽのように ながながし夜を ひとりかも寝む は 長い長い夜をひと
りで寝るのだろうかと自分に問いかけながら、それはさびしいなぁという気持ちを表しています。
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ(山辺赤人)
田子の浦は 静岡県富士市にある海岸 白妙の は富士に掛かる枕言葉で真っ白い
高嶺 は高い峰 降りつつ は降りつづいている