飯阪雅則の本からの知恵 No.11
2021/03/17
「飯阪雅則の本からの知恵」
「両親と遊んだ子どものころに育んだ心の記憶(幸福感)が生きる糧になるお庭つくり」の
専門家ガーデンジャーの飯阪雅則です。
少し前から海外では日本のお弁当が大変人気でパリでなんかでもレストランで弁当が売ら
れているというニュースが流れていました。
弁当といえば私は小学校、中学校と給食があったので高校生から持って行くようになりま
した。
冬なんかはストーブの上に弁当を置いて温めてから食べたりしていました。
高校時代は弁当箱はアルミ製で布で包んでいたために中のおかずの汁が
にじんで出て来て布だけではなく教科書にもつくことがありました。(^-^;
ある日、弁当からにじみ出た汁が教科書だけではなく通知表に茶色くべちゃとついていて
先生に渡すと「弁当の汁か?」とみんなの前で言われて恥ずかしかった記憶があります。
今では汁がこぼれないようにキッチリと閉まるようになっている弁当箱が
あるのでそんなことがないと思いますが、これもいい思い出です。
今ではコンビニに行けば弁当もあるし、パン・サンドイッチも何でもあり、またそれはそ
れで味も結構おいしくカロリーや栄養バランスも考えられ便利な世の中になりました。
でも手作りの料理には「あんたが大事なんよ~」というメッセージが込められている。
子どもは「あんたが大切なんよ~」というメッセージを食べているのだ。
子どもはそれを食べ、「大切にされているんだ」 「親がそれだけの時間とエネルギーを割
いてくれるに値する価値があるんだ」 と無意識のうちに心を満たしていく。
三百六十五日、一日三食という日々の暮らしの中で、そうしたメッセージを
受け止めた子どもは思春期になっても自分を大切にできる。「親に大切にされてき
たんや」 「お父さん、お母さんを悲しませたくない」 と踏みとどまる。
ちゃんと食べさせられて育った子どもは、ご飯を食べることを重要だと思えるようになる。
ちゃんと「いただきます」と言えるし、ご飯を作ってくれる親のありがたみもわかる。お
いしいご飯を食べた子どもは「ごちそうさまでした」が自然と口から出てくる。
子どもにとっての理想の食卓は、 普通の食卓だ。 一緒に食べる人がいる食卓、
食事の時間が楽しい食卓、家族のために作った料理が並ぶ食卓だ。
たかが、食卓。 しかし、子どもは食卓で育つ。 食卓で愛情を食べて育つのだ。
だから、親は食卓の上に、 「あんたがたいせつなんよ~」というメッセージを載せなければならない。
弁当に込めた親の思いは、子に伝わる
映画「今日も嫌がらせ弁当」でもこんな話が語られています。
すごい弁当力! 佐藤 剛史著